三年前に森の中で見た、鹿のような形をした枯木との不思議な出会いをはじめとして、様々な作品や人との出会いを機に自分の絵はおおきく変化していきました。それはイメージをめぐる内的な旅でもあり、描くことをとおして生きること、そして存在することを教わってきた、かけがえのない時間でもありました。 光だ、と思えた出来事たちにゆっくりと思いを巡らせていったとき、それらを結びあわせるようにして巨きな絵を描いてみたい、という気持ちが湧き起こりました。個人的な物語、そのなかにひそむ「無名の神話」と呼ぶべきものたちを集めて、絵のための土壌とし、そこから種々のイメージが発展しやがて一つの祝祭の場をなしていくような、そんな絵を。 ここ数年間の制作活動を括るひとつの集大成として、今回は過去に描いた中でもっともおおきな一枚の絵を展示します。自らにとってもこの … 続きを読む 熊谷隼人個展 存在の祭りのなかへ
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