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先日発行した広報紙『vol.1』、続々とみなさんのお手元近くに届いていることと思います。
浜松市内の公共施設、近隣の協力店、全国各地のアートに関する場にもお届けてしていますので、見かけたらぜひ手にとってくださいね。

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さて、その『vol.1』に寄稿してくださったアーティストの宮沢のり子さんのスピンオフをご紹介します。

「映画『クローディアの秘密』みたいに、鴨江アートセンターで
こっそり暮らせたら面白いねえ…と、よく話してました。
寝泊まりはしませんでしたが、スタッフの皆さんや常連の方達は家族みたいでしたし、
本当に我が家にとって浜松の家は鴨江アートセンターのような気がしてます。」と宮沢さん。

学校帰りのお子さんと一緒に鴨江アートセンターで制作することが多かった宮沢さんならではの、おもわずウフフとなってしまうすてきな原稿。
お願いしてここに掲載させていただきました。
紙面とあわせてお楽しみください。

アーティストインレジデンス 制作した日々

宮沢のり子
1974年北海道生まれ。旅先で雨に降られて入った製材所で箸作りを体験。以来自分の子どもの箸を作り始める。
作冬鴨江アートセンターにて、10日間ワークショップを実施し、約100人の参加者が制作した箸のデザインの多様性に感動し、
その後も少しずつ箸を製作販売しながら、市内各所で小さなワークショップを不定期に開催している。

私たちにとって鴨江アートセンターは家そのものだ。
205号室に一家で転がり込み、半年ほどそこで生活していた。毎朝子どもを送り
出すと、日の当たるロビーで仕事をした。子どもの帰宅後は其々その日に思いつ
いた物を製作して過ごした。夜はエレベーター脇のキッチンで簡単な食事を作る
ことが多かったが、時々はきよに餃子を食べに行き、大工町の巴湯で体を十分に
温めてから部屋に戻った。夜の館内は、昼間の来館者が演奏したり物を作った時
に生まれた音や光がほんの少し残っていて、私たちは眠くなるまで壁や天井にう
つる残像を眺めて過ごした。
実は今でも時々寝に帰ることがある。もし部屋に置いたお菓子やリンゴが減って
いることがあったら、それはうちの次男の仕業かもしれないので、この場を借り
てお詫びしたい。

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