三年前に森の中で見た、鹿のような形をした枯木との不思議な出会いをはじめとして、様々な作品や人との出会いを機に自分の絵はおおきく変化していきました。それはイメージをめぐる内的な旅でもあり、描くことをとおして生きること、そして存在することを教わってきた、かけがえのない時間でもありました。
光だ、と思えた出来事たちにゆっくりと思いを巡らせていったとき、それらを結びあわせるようにして巨きな絵を描いてみたい、という気持ちが湧き起こりました。個人的な物語、そのなかにひそむ「無名の神話」と呼ぶべきものたちを集めて、絵のための土壌とし、そこから種々のイメージが発展しやがて一つの祝祭の場をなしていくような、そんな絵を。
ここ数年間の制作活動を括るひとつの集大成として、今回は過去に描いた中でもっともおおきな一枚の絵を展示します。自らにとってもこの絵が、ひいては今回の個展がこの先を歩んでいくうえでの灯火となってくれたら、と希っています。
熊谷隼人
2019年2月20日(水)~28日(木)9:00-21:30 (最終日は19:00まで)
浜松市鴨江アートセンター 202号室、301号室、2階ロビー
-301号室展示公開日時-
20(水) 12:00~21:30
21(木) 15:00~21:30
22(金) 15:00~21:30
23(土) 09:00~19:00
24(日) 09:00~21:30
25(月) 09:00~21:30
26(火) 09:00~21:30
27(水) 12:00~21:30
28(木) 15:00~21:30
※2階の展示は常時ご覧になれます。
【期間中のイベント】
アーティスト・トーク「絵のいままで」
今回の作品を描いた過程や源泉となったものたちについて、またこれまでの絵の変遷について、作家と聞き手による対話をとおして探っていきます。
聞き手・荒木正美(明星ライブラリー主宰)
日時:2月23日(土)19:00〜
会場:浜松市鴨江アートセンター 2階ロビー
お申込み:お席のご用意の都合により事前にお申込みいただけると助かります。“日時、トークタイトルを明記の上、氏名、ふりがな、電話番号、学年(学生の場合)、お申し込みのきっかけ“を添えて、Eメールまたは電話で浜松市鴨江アートセンターまでお申し込みください。
喫茶「かもくま珈琲」
昨年秋より月数回、鴨江アートセンターにて不定期で開催してきた喫茶です。友人のかもさん(加茂歩美)の協力のもと、絵と珈琲のある居心地のよい風景をつくります。気軽にお越しください。
Instagramアカウント → @kamokuma.c
日時:2月22日(金)、23日(土)、26日(火)、27日(水) 16:30〜20:30
会場:浜松市鴨江アートセンター 2階ロビー
お申込み:不要、直接会場へ
本展は平成30年度鴨江アートセンター制作場所提供事業 アーティスト・イン・レジデンス成果発表として開催されます
イベント情報
開催日 | 2019年2月20日(水) - 2月28日(木) |
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開催時間 | 9:00〜21:30 |
会場 | 鴨江アートセンター |
主催 | 浜松市鴨江アートセンター(指定管理者:浜松創造都市協議会・東海ビル管理グループ) |
アーティストプロフィール
熊谷隼人 Hayato Kumagai
1991年大分生まれ新潟育ち。静岡文化芸術大学デザイン学部卒業。
2016年より絵描きとして制作活動を開始。
2017年には東京や大阪など、県内外のギャラリーで展示を行う。
古代の壁画や自然の造形から感じられる「根源的な何か」に思いをはせながら、動植物を主なモチーフとした切り絵や鹿の骨を用いた点描画など、様々な方法で絵を描いている。最近は粘土による立体表現にも挑戦中。
描くということ、それは風のように世界をうつろいながら至るところにイメージを芽吹かせてゆく、神さまみたいな存在だと思う。
世界を充し、赦し、ひらいてゆく無類の光がそこにはあると信じられる。光が失われない限り、いつまでも描き続けていきたい。
■略歴
2015
・個展「tree and water」
鴨江アートセンター(静岡)
2017
・個展「最初のイメージ」
絵本の店キルヤ(静岡)
・個展「この星のもとに」
exhibition space CLOSET(東京)
・個展「かたちのみなもと」
ギャラリーヨルチャ(大阪)
Web http://noteofkuma.com
Twitter @amenomori21(https://twitter.com/amenomori21)
Instagram @nukumedori(https://www.instagram.com/nukumedori/)