風にゆられたキロクとキオク
– If you ride the wind in Hamamatsu 2020 May – August
レジデンス期間中、私は浜松市内で聴こえた風と様々な気配を感じるような音を求めて自然や街中をフィールドレコーディングしました。今回の作品は、これらの録音/記録された環境音と、会場の104号室で聴こえるリアルな環境音をミックスした音響空間作品です。そして、環境音の中に潜んでいるかもしれない音楽の破片や、音楽に成ろうとする瞬間を顕にする試みです。
この録音/記録された音と、現実に生まれつつあるリアルな音を同時に聴く空間は、共にフィールド(環境)音で、その音からイメージする過去と現実がとてもあやふやで不安定です。記録された音と人の記憶が、風の動きと気配によって過去や現実はゆるやかに曖昧になり、聴き手それぞれの中で新しい現実の音や物語を創り記憶されていくことでしょう。
同時に、私が録音した環境音と記憶と結びついた音が、浜松の人にとってソウルフードのようなソウルサウンドに近づけたらとても嬉しいです。
ウエヤマトモコ
【関連イベント1】アーティストトーク
作品の解説として、録音をするために行った浜松に関するリサーチ内容や文献の紹介、録音音声が作品になっていく紆余曲折をお伝えします。
日時:2020年8月28日(金)19:00 – 20:30
場所:104号室
対象:どなたでも
申込:事前申込不要、当日直接会場へ
トーク:ウエヤマトモコ
【関連イベント2】オープンアトリエ いろんな音を聴いたり・つくったり
今まで開催したワークショップ作品や、音のオブジェ、いろいろな素材を用意しています。音を聴いたり、何かを作ったり自由に遊んでください。時には、外に出てぼーっと音を聴いたりする時もあります。 (SNSで随時お知らせします)
日時:7/25(土)、26(日)、8/9(日)、9/2(水)、9/3(木)~9/6(日)11:00 – 16:00
場所:鴨江アートセンター204号室
対象:未就学児〜大人まで
費用:無料
持ち物:なし
申込:事前申込不要、当日直接会場へ
※アトリエ内は同時に5人ぐらいまで入れますが、人数が多い場合はお待ちいただくことがあります。
※展覧会の会期とは異なる時期での開催のため同時に展覧会を。あらかじめご了承ください。
- ご来場の際には、マスクの着用をお願いいたします。
- 館内には手の消毒用のアルコールを設置しています。入場の際には手指の消毒をお願いいたします。
- 混雑時には会場への入場制限を行いますので、入場をお待ちいただくことがあります。
本展は2020年鴨江アートセンター制作場所提供事業アーティスト・イン・レジデンス成果発表として開催します。
イベント情報
開催日 | 2020年8月22日(土) - 8月30日(日) |
---|---|
開催時間 | 11:00〜19:30 |
会場 | 鴨江アートセンター 1階 104 |
主催 | 浜松市鴨江アートセンター(指定管理者:浜松創造都市協議会・東海ビル管理グループ) |
プロフィール
ウエヤマトモコ
1972年生まれ 関西育ち、2019年より浜松在住
音と人・ミミ島 代表、音響作家、サウンドエンジニア
聴覚や視覚や触覚を通して、様々な素材が音となり価値を産む瞬間と音と人との関係に着目し、サウンドインスタレーションやサウンドワークショップ制作。さらに聴覚と視覚(音と映像)の構築方法によって顕になる現実と虚構に着目し、映画・映像音声収録や音声制作も行う。
大阪芸術大学在学中より舞台音響制作に関わる。大学卒業後3年間、大阪の放送局にて音声スタッフ、音響効果アシスタントとしてテレビ番組MAスタジオオペレーター業務に参加。情報科学芸術アカデミー(IAMAS)(現在は情報科学芸術大学院大学)在学中より、映像音楽制作・録音、サウンドアート作品、ワークショップ企画制作を始める。2013年2月、サウンドアート、ワークショップ、環境や映像におけるサウンドデザインを軸に世の中に潜んでいる音と人の関係を探求し表現する会「音と人・ミミ島」設立、現在に至る。2010年ー2015年まで名古屋造形大学非常勤講師。2019年より静岡文化芸術大学デザイン学部非常勤講師。
【経歴】
1995年 大阪芸術大学舞台芸術学科音響効果コース卒業
1995年-1998年 大阪の放送局にて音声、音響効果アシスタント MAスタジオオペレーター業務
1998年 - 映像音声制作・録音業務、サウンドアート作品制作、ワークショップ企画制作を行う
2000年 情報科学芸術アカデミー(IAMAS)アート&メディアラボ科卒業
2003年 情報科学芸術大学院大学(IAMAS) メディア表現研究科修了
2010年ー2015年 名古屋造形大学 非常勤講師
2013年- 音と人・ミミ島 設立・代表
2019年- 静岡文化芸術大学デザイン学部 非常勤講師
【受賞歴】
2000 Prix Ars Electronica 2000 Interactive art 部門 Honorary Mention 受賞
【グループ展(selscted)】
2019 ” Sound Design Factory in Hamamatsu 2019” (浜松市鴨江アートセンター /浜松)
2009 ” Device_art ” (ザグレブ/クロアチア)
2007 ” いまからだ- IAMAS in Tokyo展 ”(スパイラルガーデン /東京)
2004 ” 目から説く展 ” (東京造形大学内付属横山記念マンズー美術館/東京)
2002 ” 第13回石田財団芸術奨励賞受賞記念展 electropti showcase 2002 ”
(名古屋デザインセンター/名古屋)
2000 ” Prix Ars Electronica 2000 ”interactive art部門 Honorary
Mention受賞 (リンツ/ オーストリア)
2000 ” electropti - あらかじめ失われた未来のために ”(スパイラルガーデン/東京)
【ワークショップ企画・実施 (selscted)】
2019 『プチプチ、サラサラ、ふわふわ音あそび Vol.2』 (Sound Design Factory in Hamamatsu
2019/浜松市鴨江アートセンター/浜松)
2019 『プチプチ、サラサラ、ふわふわ音あそび』(大垣市スイトピアセンター/岐阜)
2015 『ひそひそ楽器をつくろう』ワークショップ (美殿町つくる市/美殿町/岐阜)
2015 『ドウメキのドウノネ探し』ワークショップ (土祭2015/百目鬼川周辺/益子)
2013 『音と見る』ワークショップ 美っくりの庭(キッズプラザ大阪/大阪)
2002 成育医療センターワークショップ(国立成育医療センター/東京)
【映画映像 録音・音声制作 (selscted)】
2019 みちのく潮風トレイル(北部・南部編)紹介映像(名取トレイルセンター/宮城)
2016 映画『幸福は日々の中に。』監督:Werner Penzel, 茂木綾子(渋谷イメージフォーラム 他)
2016 BETWEEN YESTERDAY AND TOMORROW『BYT#03 About the Things May Come to Pass』監督:池田泰教(文化庁メディア芸術 祭 新潟展/新潟)
2015 人力音楽の極北を聴け! 楽譜出版記念イベント『虹機械 公案-001』公開収録
2012 『3 PORTRAITS and JUNE NIGHT』 監督:池田泰教 (土祭/ 飯塚邸蔵 / 益子)
2012 BETWEEN YESTERDAY AND TOMORROW『#02 Hanging in mid-air』監督:池田泰教
【舞台音響 (selscted)】
2017.12 モノローグ・オペラ『新しい時代』作曲/三輪眞弘 演出 映像/前田真二郎
(愛知県芸術劇場小ホール/愛知、ザ・フェニックスホール / 大阪)
2016.12 『伊東信宏 企画・構成 レクチャーコンサート 声のような音/音のような声 三輪眞弘作品集』(ザ・フェニックスホール / 大阪)
2008.9-10 dracom祭典2008『はからずも』(京都芸術センター/京都、 森下スタジオ/東京)