アートで多文化社会を考える~移民社会オーストラリアからゲストを迎えて~
ゆれるアイデンティティ
–talk・workshop・meeting-
自分はどこからきて、いったい何者なのか。思春期の時に、また、進学、就職、結婚等でふるさとを離れ暮らす経験などから、誰もが一度は感じたことがある、ゆれるアイデンティティ。アート、移民、暮らしなどの切り口からアーティストと一緒に考える2日間です。
今、浜松には80か国以上の人が暮らしていることをあなたは知っていますか?ふと考えてみると、ご近所さんに、学校のお友達に、職場の同僚に、よく行くコンビニの店員さんに…すでにいろいろな外国人の方がいますよね。結婚や進学、仕事をきっかけに出身地ではないこの地で暮らす人、そしてここで生まれ育った外国にルーツを持つ子どもや若者が暮らしています。浜松はすでに多文化なまちなのです。
今回は、移民社会オーストラリアから、移民ルーツのアーティストの方などをお迎えします。移民博物館や学校でのアートによる取り組みの紹介のほか、浜松に住む国際結婚の家族とのトークや、アーティストによるアイデンティティを考えるワークショップなどをおこないます。まちづくりワークショップとして街歩きをし、コンテスト&表彰もおこないます!
※時間は目安です
※2日間続けての参加をおすすめします
<会場>
浜松市鴨江アートセンター 101、102、103号室
静岡県浜松市中区鴨江町1番地
JR浜松駅から徒歩15分
①【トーク】
20日(土)OPEN 12:15 START 12:45
定員70名(申込優先・当日席あり)
逐次通訳
イミグレーション・ミュージアムの活動紹介 –文化表現を通した多様性促進に焦点をあてて-
登壇:ジャン・モロイ
進行:モナシュ大学 岩渕功一
エスニックマイノリティの若者たちの自己エンパワメントおよび社会の多様性奨励について
登壇:アリス・プン
浜松で外国ルーツを持つ人が暮らすこと
登壇:ロビンス・ジェシー、さより
<クロストーク>
アリス・プン×ロビンスさより・ジェシー
②【ワークショップ】
20日(土)START 15:30
定員:20名(先着順)
対象:外国にルーツがある10代~20代の若者、テーマに関心がある人 など
Identity and Belonging workshop -アイデンティティと所属-
作家であるアリスさんとの会話を通して、アイデンティティについて考え、自身を、そして周りを見つめるワークショップです。
参加者それぞれの日本での経験を振り返ってアイデンティティと所属について考えをめぐらせるワークショップです。家族のことや、歴史、文化など、(宗教、いつも食べている物、ジェンダー、守っている規範)など自分自身のことを語ることで、多様なバックグラウンドを持った自分自身の立場を再確認します。このように語ることは、文化的多様性について今一度考えてみるきっかけとなり、また様々なルーツを持った人間として日本社会で生きていく力となります。
ファシリテーター:アリス・プン
③【ワークショップ】
20日(土)15:30~17:30
定員:20名(先着順)
対象:どなたでも ※小さいお子さんは保護者との参加をおすすめします
今までのゲームにないルールを考えてオリジナルカードゲームを参加者みんなで発明しよう。どうなったら勝ちで、どうなったら負けか、果たしてゲームは成立なるか?最後はみんなで遊んでみましょう。
ボードゲーム「モノポリー」を家族で遊んだら、家族内で貧富の差が生まれ、ゲームの結果だけれどもなんだか家族関係がギクシャクした、そんな違和感から生まれた「つくろう!新しいカードゲーム」ワークショップ。
「モノポリー」は20世紀初頭に生まれたゲーム、では今の社会に生きる私たちが生み出す新しいルールのゲームとは?ゲームづくりを通して今の社会を見つめてみようというワークショップです。
※木製のカラフルなチップや、トランプサイズのカード、大きな紙などを使ってゲームをつくります。ゲームをつくるにあたってルールを考えます。20世紀のモノポリーでは不動産王になったら勝ち!ですが、21世紀の新しいゲームでは、どうなったら勝ちでしょうか?参加者みんなで意見を出し合ってルールや遊び方を考えます。
ファシリテーター:ロビンス・さより(ミュミュ・ワークショップ)
4/20(土)ワークショップ終了後
LET’S PARTY!「外国ルーツの若者たちのあつまりの場」
参加自由・お菓子付き
企画:COLORS
④【ワークショップ】
20日(土)12:15~18:00、21日(日)10:00~18:00
20日(土)15:15~ 企画者の乾久子さん(美術家)が来場。くじびきドローイングについてお話しが聴けます。
定員:なし
対象:どなたでも
企画:乾久子(美術家)
※お申込み不要
まず、くじを引いて、そこに書かれたお題に沿って絵を描きます。絵を描いたら今度はくじのお題を作る番。言葉と絵のリレーです。人と人は永遠にわかりあえない、でもわかりあえないということに気が付くことであたらしい喜びに出会うこともあります。くじに書かれた言葉は運命。その運命を受け入れてどのように描くかはあなた次第。そして自分のくじがどこかの誰かによって絵になるとき、それはどんな風に描かれるのでしょうか。
⑤【ワークショップ】
21日(日)10:00~15:30 ワークショップ、16:00~18:00 表彰タイム・ミニパーティー
定員:30名(先着順)
対象:どなたでも ※街歩きがあります。小学生以下は保護者同伴でご参加ください。
ファシリテーター:植野聡子
旅先で出会った風景や新しく暮らす街が、自分の生まれ育った街にどこか似ていたという経験はありませんか?
思い入れのある街の風景が、浜松のまちなかにも隠れているかもしれません。まちを歩いて、それぞれのルーツとなる風景を探し、標識を立てマイルーツマップをつくってみましょう。
<こんな場所を探します>
旅行で行ったあのまちの建物に似ている!
繰り返し見ている大好きな映画やアニメに出てくる風景に似ている!
学生時代住んでいた場所の路地に似ている!
おばあちゃんちの庭に似ている!
①マイルーツをシェア
グループに分かれて、自分の思い入れのある街の風景(景色や場所、人、出来事、音でもなんでもOK)をそれぞれ紹介し、シェアしましょう。
②マイルーツを探す
グループごとに浜松のまちなかへ出て、グループのマイルーツになる風景があるか探してみましょう。見つかったら写真を撮ってみましょう。
③ルーツ標識をつくる
マイルーツスポットに立てる標識をみんなで手作りしましょう。色ペンや色紙を使います。
ワークショップの最後には、歩いて5分の浜松グランドホテルに移動して、浜松ロータリークラブによる表彰タイム・ミニパーティー(記念品・ドリンク付き)があります。こちらもお楽しみに!
10:00~15:30 ワークショップ
16:00~18:00 表彰タイム・ミニパーティー
参加費:無料
持ち物:昼食(近くにコンビニあり)
プロフィール
岩渕功一 Koichi Iwabuchi
オーストラリア、モナシュ大学教授。専門はメディアおよびカルチュラル・スタディーズ。主な関心テーマは、トランスアジア文化連携、多文化主義、文化市民性など。日本のテレビ局で勤務後、オーストラリアにて博士号取得。ICU、早稲田大学を経て、2012年より現職。社会における文化多様性の促進に向けて、メルボルンのイミグレーション・ミュージアムと協働するとともに、東アジアの多文化表現実践を奨励するプロジェクト「TEAMプロジェクト(Trans-East-Asia Multiculturalism)」も主宰。
ジャン・モロイ Jan Molloy
イミグレーション・ミュージアム(メルボルン)プログラム・コーディネーター。学校教員としての30年以上のキャリアを持つ。また同地のキュー高等学校のリーダーシップ・チームの一員として教員のプロフェッショナル・ラーニング・プログラムや、新しいカリキュラムの実践に携わる。2015年からは、モナシュ大学とも連携し、「フロム・アジア・リテラシー・トゥー・オーストラリア・リテラシー」セッションのコーディネートを担当する。
アリス・プン Alice Pung
メルボルン在住。作家、ジャーナリスト、弁護士。著書Unpolished Gem Her Father’s Daughter and Laurindaは、翻訳され国際的に出版されている。Peking University, Brown University, Vassar College(US), the University of Bolognia and The University of Milan(Italy)にゲスト講師として招かれる。メルボルンのWriters’ Festivalにおいて、イミグレーション・ミュージアムの学校とのエンゲージメントプログラムに携わる。
ロビンスさより
浜松市出身。米国滞在、国際結婚を経て2012年ミュミュ・ワークショップを設立。自分の住みたいまち実現のために多様な人・物事に手当たり次第興味を持ち、身の回りの多文化化を実践中。
ミュミュ・ワークショップ
workshopとは、本来「作業場」や「工房」を意味するが、現代においては参加者が経験や作業を披露したりディスカッションをしながら、スキルを伸ばす場の意味を持つ。スタジオグリーンポイント内個室にて赤ちゃんからシニア、多様な人々が集まり交流を深められる場。英語ワーク、こどものせかい創造工房、その他裁縫、実験、環境くらぶなど不定期開催。
乾 久子
1958年 静岡県生まれ・在住
美術家。1983年東京学芸大学大学院修士課程修了。美術史を専攻していたが、1990年代より現代美術の制作・発表を始める。主な個展に、「乾久子展 STAY IN REALITY」(金座ボタニカ/静岡/2017)、「線・集積するものたちへ」(ギャラリーメンター/ドイツ/2005)他多数。主なグループ展に、「原風景」(東京都美術館/2018)他多数。2008年、コミュニケーションをテーマとし社会と美術をつなげる作品として、くじびきドローイングワークショップを発案。全国各地で、くじびきドローイングワークショップを開催。
植野聡子(フリーランス/メディアプロジェクト・アンテナ)
静岡県伊東市出身。静岡文化芸術大学空間造形学科卒業、同大学院デザイン研究科修了。大学院修了後にメディアプロジェクト・アンテナのメンバーとして、教育やワークショップを通じ地域社会のあり方を探る。2014年7月、10cm角あたり100円からお店が開けるシェアショップ「ニューショップ浜松」をオープン。また、フリーランスとしてまちづくりに関する企画や編集、マネジメントなどに携わる。2016年より「鍛治町アクティビティセンター」のファシリテーター。
公益財団法人浜松国際交流協会(HICE)Hamamatsu Foundation for International Communication and Exchange
1982年設立。浜松市における市民レベルでの国際交流と多文化共生の推進母体として、浜松市多文化共生センターおよび外国人学習支援センターを運営。国際理解講座や交流イベントの企画、在住外国人に関する相談業務や日本語学習支援などを通じ、多文化共生の地域づくりを担っている。
浜松市鴨江アートセンター Kamoe Art Center
昭和3年に浜松警察署庁舎として建てられた歴史的建築の魅力をそのままに、2013年から浜松市鴨江アートセンターとして創造都市・浜松の拠点的役割を担う。アーティスト・イン・レジデンスの運営、レンタルスペースの運営のほか、年間を通して50回以上、展示やアーティストによるワークショップなどを企画・開催している。
浜松ロータリークラブ
ロータリー活動は1905年アメリカの青年弁護士ポール・ハリスにより開始され、現在では、国際ロータリーとして、120万人の会員を持つ組織となりました。浜松ロータリークラブは、1936年に日本で22番目のクラブとして誕生し、社会に奉仕する活動を続けながら、今年創立83年を迎えます。池戸智之が会長を務める今年度も、地域に根差した様々な奉仕活動を行っています。今回の“ゆれるアイデンティティ~浜松における文化創造コンテスト”も、青少年および国際奉仕活動の取り組みとして支援しています。
イミグレーション・ミュージアムとは
オーストラリア・メルボルンにある観光名所の一つ。オーストラリアの移民の歴史について学べる。アイデンティティに関する常設展示のほか、アウトリーチプログラムとして、学校などで移民ルーツのアーティストによるワークショップなども実施するなど、交流機会も提供している。
イベント情報
開催日 | 2019年4月20日(土) |
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開催時間 | 4/20(土)12:15開場 4/21(日)10:00~ワークショップスタート |
会場 | 鴨江アートセンター |
参加費 | 無料 |
定員 | 各トーク、ワークショップにより異なる |
対象 | どなたでも |
主催 | 浜松国際交流協会(HICE)、モナシュ大学、浜松市鴨江アートセンター(指定管理者:浜松創造都市協議会・東海ビル管理グループ) |
共催 | 浜松ロータリークラブ |
プロフィール
イベント参加について
申し込み方法
受付終了
"ご希望のトーク・ワークショップ等の番号、氏名、ふりがな、電話番号、学年(学生の場合)"を添えて、浜松市鴨江アートセンターまたは浜松国際交流協会(HICE)までEメールまたは電話でお申し込みください。
浜松市鴨江アートセンター
TEL:053-458-5360
E-mail:k.a.c@kamoeartcenter.org
浜松国際交流協会(HICE)
TEL: 053-458-2170
Email: info@hi-hice.jp