ドキュメンタリー映画と聞いて、みなさんはどんなものを想像するでしょうか。ドキュメンタリー映画の表現史をみてみると、その語が生まれた当初から現在に至るまで、定義からはみ出すユニークな作品が生まれ続けてきたことがわかります。「ドキュメンタリー・スタディーズ」の第3弾は、2本のドキュメンタリー映画『ある映画のための覚書』(2022)と『ベイルートの失われた心と夢』(2023)を鑑賞した後、みなさんの感想や質問を聞きながら、映像作家の池田泰教さんと一緒に語り合います。「ドキュメンタリー」という表現について、一緒に考えてみませんか?
上映作品➀
『ある映画のための覚書』
(チリ、フランス/2022/104分)
監督:イグナシオ・アグエロル
19世紀、チリの一部となったばかりの先住民族マプチェの土地アラウカニア。鉄道建設の技師としてギュスターヴ・ヴェルニオリーがベルギーから赴任した。監督は、彼の日記を基に俳優を配して足跡を辿り、往時の冒険を回想する。スタッフ、監督自身が時間軸を超えてフレームの中と外を自在に行き交いつつ、鉄道遺構、風景、人々の間を往還する映画の試みは、同時に、植民地化の深い傷跡が残るマプチェ・コミュニティで続く土地闘争を描き出す。本作は、アラウカニアの土地の記憶と現在に生きる個々人の経験を等しく見つめることで、ひいては世界と映画に対する新しいアプローチを実践している。
上映作品②
『ベイルートの失われた心と夢』
(フランス/2023/36分)
監督:マーヤ・アブドゥル=マラク
幻影のように、失ったものたちを語る声がひっそりと聞こえてくる。平穏な街、海岸、廃墟、通りのあちらこちらに、死者の思念が宿る、ベイルートの日常。
【開催会場】
木下惠介記念館(浜松市旧浜松銀行協会)
〒432-8025 静岡県浜松市中央区栄町3番地の1
・会場内の写真が鴨江アートセンターのウェブサイトなどに掲載されることがあります。
イベント情報
開催日 | 2024年9月22日(日) |
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開催時間 | 13:00~17:00 |
会場 | 木下惠介記念館(旧浜松銀行協会) |
参加費 | 1000円 |
定員 | 20名(先着順) |
対象 | 高校生以上 |
主催 | 浜松市鴨江アートセンター(指定管理者:浜松創造都市協議会・東海ビル管理グループ) |
プロフィール
池田泰教 (いけだ やすのり)
映像作家。1976年福島生まれ。時間の構造が生み出す面白さに着目し、独自の記述法を用いたドキュメンタリー/フィクションを制作。人物のポートレイトを映像で描く『土の人 3Portraits』(2009/lowave)、49日間のドキュメンタリー作品『7×7』(2004/SOLCHORD)、エリアを指定し即興的に演出した『MOSAIC』(2001/Internationale Kurzfilmtage
Oberhausen)など、独自のナラティブな表現を探求し発表を続けている。愛知県立芸術大学准教授。
イベント参加について
申し込み方法
受付終了
お申込みにあたり必要事項をご連絡ください。メール、電話、窓口にて承ります。
・タイトル、日時 「9/22(日)<上映&トーク>ドキュメンタリー・スタディーズ vol.3」
・参加者の氏名、よみがな
・電話番号
・学年(高校生以下の場合)
・開催を知ったきっかけ
浜松市鴨江アートセンター
静岡県浜松市中央区鴨江町1番地
窓口:9:00~21:30
TEL:053-458-5360
専用E-mail:event@kamoeartcenter.org